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令和8年度予算編成方針について

令和8年度の施政方針が発表され、各会派による代表質問が行われた。
立憲民主ネットを代表して、今回の質問は私が担当した。会派の意見を集約しながら、私自身の問題意識も織り交ぜて臨んだ。

市長に直接、その考えと責任を問うことができる貴重な機会である。だからこそ、原稿として練り上げ、論点を整理した上で臨んだ。

再質問は4回まで認められている。しかし、再質問に依存すれば議論は細部に流れやすい。今回は本質的な論点を正面から提示することを優先した。

細部の検証は、続く予算特別委員会で徹底的に質疑したい。

以下、代表質問原稿

立憲民主ネットの藪原太郎です。会派を代表して市長の施政方針に対する代表質問を行います。
いま国全体では、株価の上昇が景気の良さとして語られる場面もあります。しかし、市民生活の実感としては、上がるのは物価ばかりで、実質賃金は伸び悩み、生活の余裕はむしろ薄れているという声が少なくありません。
とりわけ就職氷河期世代は、長期にわたる不安定な雇用や所得の停滞を背負い、その延長線上で、社会から孤立し、ひきこもり状態に至るケースも指摘されております。
さらに若年層に目を向ければ、多額の奨学金返済を抱えながら社会に出る現実があります。本来は学びを支える制度であるはずの奨学金が、人生の出発点で重い負担となっている実情は看過できません。
現役世代は、子育て、住宅ローン、教育費、そして親世代の介護と、幾重もの責任を同時に背負っています。社会を支える中心世代でありながら、その負担の重さに対する支えが十分とは言えない状況が続いております。
「未来に希望が持てない」という感覚が広がることは、地域社会の持続性そのものに関わる問題であります。
私たちはいま、多様性が求められる社会に生きています。多様な生き方があってよい。そのこと自体は疑いのない前提であります。しかし、多様性の真価が問われるのは、自分には理解しきれない立場や価値観に接したときではないでしょうか。
そのときに排除ではなく、受け止め、支える仕組みを持てるかどうか。そこに自治体の力量が表れると考えます。
すべてを単純な是非で割り切るのではなく、ときには過度に介入せず、否定しないという姿勢もまた、存在を認めるということにつながります。多様性とは、理解できるものだけを受け入れることではなく、理解しきれないものとどう共存するかという問いであります。
だからこそ基礎自治体には、理念を掲げるだけでなく、支援が必要な方に確実に届く制度設計と、現場で機能する体制、そして成果の検証が求められます。市長が掲げられた方針が、具体の施策として形になり、市民の暮らしの変化につながっているのか。順に確認してまいります。

Q1、任期折り返しを迎えた今、市長の主要公約の進捗についてお示しください。完了したもの、進行中のもの、見直し中または実現困難となっているものを区分して、分かりやすくご説明ください。
あわせて、「武蔵野市の立て直し」は現在どの段階にあると認識されているのか。可能であれば、進捗割合などの形でお示しいただきたいと思います。

続いて、施政方針の序文において掲げられた「不易流行」について伺います。 市長は、「変えてはならないもの」と「変えるべきもの」を見極めることが重要であるとの認識を示されました。市政運営における判断の軸として、この考え方を前面に打ち出されたものと受け止めております。
Q2、市長にとって「不易」とは何か。「流行」として何を変えていくのか。具体的な政策分野を挙げてお示しください。あわせて、その整理はどのような判断基準に基づいて行っているのか、ご見解を伺います。

続いて、施政方針における基本姿勢、とりわけ市民参加の拡充について伺います。
市長は、職員が地域に出て市民の声を聴くことの重要性を繰り返し述べられ、また、「市民と市長の語ろう会」やデジタルプラットフォームcommonを活用した「市民目安箱」の本格実施など、市民との対話を重視する姿勢を示されています。
市民の声を直接聴くことは極めて重要でありますが、そこで寄せられた意見や提案が、どのような基準で整理され、どのようなプロセスを経て政策判断に結び付いているのか。その見える化も同時に求められるのではないでしょうか。

Q3、市民から寄せられた意見やアイデアが、庁内でどのように整理・検討され、政策や予算に反映されているのか。そのプロセスを具体的にお示しください。
あわせて、令和8年度から試行導入される行政評価制度は、その流れとどのように連動し、施策や長期計画の見直しにどう活かされるのか。評価結果の公表方法を含め、最終的に何を実現する制度なのか伺います。

あわせて、社会情勢の変化が激しい時代となっていることを踏まえ、長期計画については改めて議決事項などの議論が必要であるとの認識も示されました。
長期計画は、市政運営の基本的な指針であり、市民や議会との合意のもとで進められてきたものであります。迅速な対応の必要性は理解するところでありますが、その一方で、計画の安定性や議会の関与とのバランスも重要であると考えます。

Q4、長期計画の議決事項の在り方について、どのような課題認識をお持ちか。見直しを行う場合、議会の関与やチェック機能をどう担保するのか。
あわせて、第七期長期計画では、従来との違いとして何を見直し、変化に柔軟に対応する仕組みをどう設けるのか、市長の基本的な考え方を伺います。

続いて、物価高騰対策について伺います。物価高騰が長期化する中、本市の支援策の実効性と今後の方針について確認いたします。

Q5、国の施策を活用した今回の高物価対策について、市民生活にどの程度の即効的効果を見込んでいるのか。家計支援の効果と、低所得世帯や多子世帯への重点支援の位置付けをお示しください。あわせて、物価高騰が継続した場合、本市としてどのような役割を果たすのか。独自の対応と今後の方向性を伺います。

続いて、市民の命と健康を守る地域医療の確保について伺います。
物価高騰や人件費の上昇などにより、全国的に病院経営は厳しい状況にあります。本市においても、市内病院が厳しい経営環境に置かれているとの認識が示され、市として支援を継続する方針が示されました。
医療は市民の安心を支える基盤であり、とりわけ急性期医療や災害時医療の確保は、基礎自治体にとって重要な責務であると考えます。
Q6、市内病院への支援について、その政策目的と期待する効果をどのように整理されているのか。
また、支援はどの段階まで継続することを想定しているのか。経営支援と医療機関の自立的運営とのバランスについて、市の基本的な考え方をお示しください。

次に、吉祥寺地域の医療体制について伺います。
吉祥寺南病院の事業継承がなされましたが、現在確保されている病床数は125床にとどまっています。将来にわたり持続可能な医療体制を構築するためには、本市として必要な病床規模を明確にし、東京都との協議を着実に進めることが重要であると考えます。市長は、東京都知事選において小池都知事への出馬要請に名を連ねたことが報じられております。また、都知事とともに写った写真をSNS等で公開されるなど、近い関係性を自ら発信されてきました。
そのような政治的判断と関係性を示されてきたのであれば、その成果は市民の利益、とりわけ命に直結する医療体制の確保という形で示されるべきであると考えます。
Q7、本市として、吉祥寺地域において必要と考える病床数をどのように見込んでいるのか。
あわせて、東京都との協議状況と、実現に向けた具体的な働きかけについて、市長の見解を伺います。

あわせて、近年深刻化している熱中症対策について伺います。
庁内連携体制の強化やクーリングシェルターの設置、生活困窮世帯へのエアコン購入費助成などが示されていますが、これらの施策がどの程度市民の命を守る効果を上げているのか、検証も重要であります。
Q8、熱中症対策庁内連携会議の設置以降、具体的にどのような成果が上がっているのか。また、特に高齢者や子どもなどリスクの高い層への対策をどのように評価しているのか、お伺いいたします。

続いて、住まいの確保と、地域で暮らし続けられる社会の実現について伺います。
施政方針では、住宅確保要配慮者への伴走型支援やICTを活用した見守り体制の整備が示され、「住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる」社会を目指すとされています。理念としては重要であり、共生社会の実現に向けた方向性には賛同するところであります。
しかしながら、家賃の高騰、単身高齢者や障がいのある方の入居制限、保証人の問題、福祉人材の不足など、現実は決して容易ではありません。理念を掲げることと、それを実際に実装することの間には、大きな隔たりがあるのではないかという懸念もあります。
Q9、本市が掲げる「住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる」という理念は、現実の住宅市場や支援体制の制約を踏まえたうえで、どこまで実効性を持つ政策として構築されているのか。
住まい探しから居住後の見守りまでを一体的に行う体制の規模感、民間住宅市場との連携の在り方、孤独・孤立や複合課題を抱える世帯へのアウトリーチの位置付け、ICT見守りの効果検証を含め、具体的な実装と責任の範囲をお伺いします。
あわせて、これは単なる努力目標にとどまるものなのか、それとも財源と人員を伴った覚悟ある政策として実現を目指すものなのか。市長の率直な認識を伺います。

続いて、「親子に寄り添い、子どもの声を形に」との方針について伺います。
妊娠期から子育て期における外出支援として、タクシー電子チケットを1世帯当たり2万円分配付するとのことです。移動の負担軽減という趣旨は理解するところであります。
タクシーの活用については、我が会派からも具体的に提案してきた経緯があり、今回制度として実現に至ったことは評価するところであります。
一方で、市長は選挙公約においてレモンキャブの活用を掲げておられましたが、結果としては法的整理が難しく実現には至らなかったと承知しております。
しかしながら、当該制度に法的な制約が存在することは事前に確認可能であったはずであり、公約として掲げる段階でどの程度実現可能性の検証が行われていたのかについては、疑問も残ります。
Q10、タクシー電子チケット事業について、想定利用率や政策効果をどのように見込んでいるのか。また、配車アプリを利用できない世帯やデジタル環境に課題を抱える世帯への配慮をどのように整理しているのか、お示しください。
あわせて、レモンキャブ活用が実現に至らなかった経緯について、実現可能性の検証はどの段階でどのように行われたのか。公約との整合性について、市長の見解を伺います。

続いて、「子どもの権利の日イベント」の見直しについて伺います。
中高生が主体的に関わる場を設けることは重要であり、子どもの声を尊重する姿勢そのものは評価するところであります。しかし、単なるイベントにとどまるのであれば、実効性のある政策形成には結びつきません。重要なのは、子どもの意見がどのように制度や施策へ反映されるのかという点であります。
市長は議員時代、子どもの権利条例に対して反対の立場を取られていたと承知しております。そのような経緯を踏まえ、市長として条例をどのように受け止め、どのような姿勢で運用していくのかは、改めて確認すべき重要な点であると考えます。
Q11、中高生の意見をどのような仕組みで市政に反映させるのか。イベントで出された意見の取り扱いと、その後のフォローアップ体制について具体的にお伺いします。
あわせて、市長は現在、子どもの権利条例をどのように位置付けているのか。条例に反対していた立場から、市長としてどのような認識で条例と向き合っているのか、率直なお考えをお聞かせください。

続いて、「すべての子どもに学びの保障を」との方針について伺います。

施政方針では、学校改築事業においてラーニングコモンズをはじめとする多様な学びの空間を整備し、主体的・対話的で深い学びを支えるとされています。また、不登校支援としてチャレンジクラスを新設し、教員の働き方改革やICT活用も進めるとされています。さらに、「開かれた学校づくり協議会」により地域との連携を強化するとのことであります。

いずれも重要な取組でありますが、空間整備や制度創設そのものが目的化することなく、それらが実際に子どもたちの学びの質の向上につながっているのか、その検証が何より重要であると考えます。

Q12、学校改築事業におけるラーニングコモンズ整備が、子どもたちの学力や主体性の向上にどのような具体的成果をもたらしているのか。評価指標と検証方法をお示しください。
あわせて、第二期学校施設整備基本計画において、「子どもの学びを第一に」とする方針がどのように具体化されるのか、市の基本的な考え方を伺います。

続いて、不登校支援と学びの受け皿について伺います。
本市ではこれまで、不登校児童生徒の居場所として「チャレンジルーム」や「むさしのクレスコーレ」を設置し、学習支援や社会的自立に向けた取組を進めてこられました。そうした既存の支援体制がある中で、令和8年4月から第五中学校に「チャレンジクラス」を設置するとのことであります。
学校の中で学びの機会を確保する新たな枠組みを設けること自体は前向きな取組と受け止めますが、不登校児童生徒数が増加傾向にある現状を踏まえると、その規模や位置付け、既存施策との整理が重要になると考えます。
Q13、チャレンジクラスの定員規模と受入体制はどの程度を想定しているのか。また、今後の拡充や他校への展開についてどのように考えているのかお示しください。
あわせて、チャレンジルームやむさしのクレスコーレとの役割分担をどのように整理しているのか。不登校支援の全体像として、どのような体系を構築しようとしているのか、市の考え方を伺います。
さらに、こうした取組が持続的に機能するためには、教員の負担軽減や人的体制の確保も不可欠であります。
あわせて、教員の時間外勤務の現状をどのように認識しているのか。働き方改革と不登校支援の充実をどのように両立させていくのか、具体的な方策についてもお示しください。

続いて、「命を守る防災、3年目の挑戦」について伺います。
3年目の挑戦として感震ブレーカーの全世帯配布が示されました。これまで家具転倒防止金具の補助、携帯トイレの全世帯配布と、防災施策を段階的に積み上げてこられました。そこで伺います。
Q14、これまでの一連の取組によって、14万市民の安心・安全はどのように向上したと認識しているのか。人的被害や火災被害、避難生活の質の向上などについて、具体的な効果見通しや評価があればお示しください。あわせて、今回の感震ブレーカーの配布により、防災力はさらにどの程度向上すると見込んでいるのか。出火防止効果や被害軽減の具体的な想定について、市の認識を伺います。

続いて、防災訓練の在り方について伺います。
令和7年度には、自衛隊OBが所属する企業の協力のもと、従来の台本型訓練ではなく、参加者が自ら考え行動する実践型訓練を実施されたとのことであります。実効性を重視した取組として評価するところであります。
令和8年度も引き続き実効性を高める訓練を実施するとされていますが、重要なのは、こうした知見が単年度の取組にとどまらず、本市の組織能力として着実に蓄積されていくことであります。
市長ご自身はこれまで、自衛隊OBの活用について前向きな考えを示されてきたと承知しております。そうであるならば、外部の協力を得るだけでなく、専門的知見を市の中に定着させる体制づくりも視野に入れるべきではないでしょうか。
Q15、今回の実践型訓練で得られた課題や成果をどのように整理し、庁内体制の強化に反映させていくのか。また、防災分野における専門人材の確保や活用について、今後どのような方向性を持って取り組むのか、市の考えを伺います。

続いて、避難所環境の改善について伺います。
今回、スフィア基準に触れられたことは評価いたします。スフィア基準とは「人道憲章と人道対応に関する最低基準」であり、被災者が単に命をつなぐのではなく、「我慢」を強いられることなく、人間らしく安全・安心に生活できる環境を確保することを目的とする国際的な基準であります。
本市において簡易ベッドや女性用品の備蓄を進めることは前進でありますが、今回は一部備蓄品への適用にとどまっているとの認識であります。
Q16、本市として、将来的にスフィア基準を満たす避難所環境を目指す考えはあるのか。部分的な対応にとどめるのか、それとも避難所全体の環境改善を段階的に進めていくのか、市長のご見解を伺います。

次に、イーストエリアの「環境浄化特別強化期間」について伺います。
本方針で用いられている「環境浄化」という表現は、その定義が曖昧なまま運用されれば、特定の属性を持つ人々や特定の職業に従事する方々を、一方的に排除する論理へと繋がりかねない危うさを孕んでいます。
そもそも、公共空間とは本来、多様な人々が混ざり合う「雑多なもの」であり、行政にとって心地よいもの、都合のよいものだけを並べる場ではありません。 安全・安心の確保は重要ですが、それはあくまで「法に触れる具体的な行為」を対象とすべきであり、人そのものを選別し、排除する権利は公権力にはないはずです。
Q17、本市が定義する「環境浄化」とは、具体的に何を指すのか。是正の対象はあくまで「行為」であって「人」や「職業」ではないという原則を確認したいと思いますが、市長の見解をお示しください。あわせて、吉祥寺が育んできた多様性と包摂性を、この施策によって損なう懸念はないか、市の認識を伺います。

続いて、「芸術文化・スポーツで、心豊かに生きる」施策について伺います。
本施策では、アニメ、マンガ、音楽などのクリエイティブなジャンルを活かしたシティプロモーションや産業支援に触れられております。デザインマンホールも吉祥寺地区、中央地区、境地区の3エリアに展開され、本市の特色を活かした魅力発信が着実に進められていることは評価いたします。
この分野は、私自身もこれまで力を入れて取り組んできたテーマであり、武蔵野市の都市ブランド形成にとって重要な柱であると認識しております。
一方で、デザインマンホールや回遊事業が単なる話題づくりや観光施策にとどまるのではなく、市内産業や創作活動の活性化、さらには地域経済の循環につながっていく仕組みが不可欠であります。
回遊によって人が動き、その人の消費が商店街に落ち、クリエイターに仕事が生まれ、市内事業者が成長していく。そうした「経済にコミットする仕組み」として設計も求められていると考えます。
そこで伺います。
Q18、デザインマンホールや回遊事業を含むクリエイティブ施策を、地域経済活性化とどのように結び付けていくのか。商店会や市内事業者との連携の具体策、経済効果の把握方法、そして創作活動支援への波及について、市の考え方をお示しください。

続いて、「未来へつなぐ、駅周辺のまちづくり」について伺います。
まず、吉祥寺パークエリアでの社会実験「吉祥寺ストリートピクニック2025」については評価いたします。歩行者天国の取組は、都市の価値を高め、人の滞留を生み、まちの魅力を引き出すものであり、今後は単発にとどまらず、より継続的・拡張的な展開も検討していただきたいと考えます。
一方で、「附置義務駐車場地域ルール」の導入検討について伺います。
市長は市議時代、附置義務駐車場の緩和・拡大については慎重な立場を取られていたと記憶しております。我が会派としては、老朽化したビルの更新促進や都市機能の高度化の観点から、一定の見直しについては肯定的な立場であります。
老朽建物更新との関係で制度見直しを進めること自体は理解いたしますが、これまでのご認識との整理をどのように行っているのかを確認させていただきます。
Q19、附置義務駐車場地域ルール導入の目的と具体的な効果をどのように見込んでいるのか。また、交通環境や商業環境への影響をどのように評価し、制度設計に反映していくのか、市長の見解を伺います。

次に、ムーバスをはじめとする地域公共交通について伺います。
ムーバスは、そもそも高齢者の外出支援を目的として生み出された交通施策であります。30周年を迎えた現在、本市は高齢化社会から超高齢化社会へと移行しております。運転手不足という現実的課題はありますが、だからこそ原点に立ち返った抜本的な再構築が求められていると考えます。
現在は駅を中心とした巡回路線が基本となっておりますが、今後の見直しにあたっては、市内を大きく巡回し、公共施設や医療機関を結ぶ路線など、多様な移動ニーズに応える再編も検討に値するのではないでしょうか。
Q20、ムーバス再構築にあたり、原点である高齢者外出支援という理念をどのように再定義するのか。また、駅中心型にとどまらない路線再編の可能性について、市の基本的な考え方を伺います。

次に、水道事業について伺います。
Q21、都営水道一元化について、都知事からの「スピード感をもって進めましょう」との発言がありました。
市長はこの発言をどのような趣旨として受け止めているのか。何を、どのように加速させるべきとの認識なのか。
また、一元化に向けての都と市の役割分担はどのように整理されているのか。
現時点で見えている工程、今後市として示すべきロードマップについて、市長の見解を伺います。

Q22、一方で、老朽化が進む水道管対策は、一元化の有無にかかわらず進めるべき喫緊の課題であります。
今回、4,055万円をかけて策定する「鋳鉄管(配水本管)更新計画」について伺います。
本計画は、水道管のどの区間を対象とし、どの程度の規模で、何年を見込んで更新を進めるものなのか。
策定費が大きい理由、採用する工事手法、断水を最小限に抑えるための方策、体制面での課題など、この場でお示しいただける範囲で構いませんのでご説明ください。
あわせて、水の安全性についても伺います。
施政方針にはPFASに関する記述が見当たりませんでしたが、水道水の安全確保は14万市民の命と健康に直結する課題であります。
現在の水道水および水源井戸の状況をどのように認識しているのか。
今後の対応方針、そして都営水道一元化との関係をどのように整理しているのか、市長の見解を伺います。

続いて、「デジタルの力で便利な市役所へ」について伺います。
公共施設予約システムの一元化や、転入・出生手続きのBPR、マイナンバー関連手続きの自動化、AIによる問い合わせ対応など、デジタル技術を活用した利便性向上の取組は評価するところであります。
一方で、デジタル化は単なるシステム導入ではなく、「業務のあり方そのものの見直し」であるべきであり、その効果が市民サービス向上に確実につながることが重要であります。
Q23、窓口業務改革(BPR)によって、どの程度の業務削減・時間創出を見込んでいるのか。また、効率化によって生まれた人的資源を、どの分野へ重点的に再配分するのか。単なる事務効率化にとどまらず、市民支援の質向上にどう結び付けるのか、市の具体的な考えを伺います。
あわせて、デジタル化が進む中で、高齢者やデジタル機器に不慣れな市民への配慮をどのように担保していくのか。「行かない」「書かない」「待たない」窓口を目指す一方で、「取り残さない」仕組みをどのように設計しているのか、お示しください。
さらに、AI活用やデータ連携を進めるにあたり、個人情報保護やセキュリティ対策をどのように強化していくのか、市の基本的な認識を伺います。

以上、本施政方針において示された諸施策について伺ってまいりました。しかし、その方針は具体の施策として形になり、市民の暮らしの変化として現れてこそ意味を持ちます。本日伺った各施策が、単なる方針にとどまらず、確かな成果として積み重なっていくことを強く求めます。
小美濃市政の3年目でありますから、あえて大きく舵を切ること自体が目的になるとは考えておりません。その意味で、本施政方針は良く言えば全体として安定感のある内容であったと受け止めております。
しかし、課題が加速度的に深まる時代において、安定は常に十分条件とはなりません。

安定は停滞と紙一重であります。
だからこそ、市長ご自身が掲げた「不易流行」の覚悟が、いま問われていると申し上げ、私の代表質問を終わります。

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