ホーム武蔵野市議会文教委員会学校プールの外部化について

学校プールの外部化について

 12月13日の文教委員会に「武蔵野私立第五小学校及び井之頭小学校改築基本計画 中間報告」が行政報告された。報告の資料の中では「配置計画案」として校舎や校庭、体育館などの配置も複数提案が示された。

第五小学校配置検討案
井之頭小学校配置検討案

 この配置検討案は現時点での検討案であり、必ずこの中のどれかに決定するというものではないが、どの案でもプールがあるため、外部化についての検討はなされていないのかと気になった。

 以前、学校のプールを民間委託することを一般質問で提案したことがある。質問をするにあたっては小金井市の取り組みを視察した。

 学校の水泳授業では児童間で泳力に大きく差がついてしまい、泳げない児童はますます苦手意識を募らせてしまうケースが少なくない。小金井市は水泳の授業でプロの水泳指導員を活用しており、水に親しむことや、泳ぐための技術は指導員が教えることで、泳ぎが苦手な児童にもレベルに合わせたきめ細かな指導を行っている。

 指導員を派遣しているスポーツクラブでは水泳の苦手な児童に向けのスポット的な無料水泳教室を小金井市教育委員会の後援を受けて行っており、こちらは毎回定員を超える申し込みがあり多くの児童が参加いる。

 教員の水泳指導を否定するつもりはないが、プロの指導員が教えることで児童により良い指導が行えるのであれば、それは検討の余地は大いにある。さらには水泳授業をスポーツクラブで行えれば、水泳授業が夏季に集中する必要もなくなり、天候に左右されることもなくなる。教員はプールの水質管理などの煩雑な業務から解放され、児童の安全管理に集中することもできる。

 そして当然だが、施設の維持管理に掛かるコストに比べ、民間への委託費の方が安いとなれば、学校改築検討のこのタイミングで検討をするべきではないだろうか。実際に水泳授業の外部化、民間プールの活用は広がりつつある。

 質疑の中で市は、プールを設置するにも、民間委託するにもそれぞれメリットデメリットがある。そうしたことを全て提示した上で検討会議で決めていきたいと答弁があった。したがって、学校プールの民間委託に関してはまだ可能性がなくなったというわけではない。今後の経過に注目したい。

RELATED ARTICLES