武蔵野市では吹奏楽クラブが特色ある教育活動として位置付けられており、吹奏楽の演奏が活発に行われている。3月26日、武蔵野文化会館にて武蔵野市立第一小学校吹奏楽団によるラストコンサートが開かれた。
コロナで数年ぶりとなるラストコンサートに文化会館は満席。演奏の曲目もバラエティ豊かで聴衆を魅了した。
実は私の娘が小学生のときに一小吹奏楽団に所属していたこともあり個人的な思い入れもある。娘が4年生で吹奏楽団に入団したタイミングで今の先生が赴任。その指導はなかなか厳しいものがあり、入団して数ヶ月して娘は「辞めたい」と言った。理由は「入団して今日まで注意をされることはあっても褒められたことがない」とのことだった。親として悩んだが、せっかくなので一度くらい褒められてから辞めたらどう?と提案、あるとき娘が満面の笑みで「褒められた!」と言ったので、「これで辞められるね」と言うと辞めるつもりはないと笑いながら言った。
そんなこんなで4年生から卒業まで娘は吹奏楽団にお世話になった。当時は団員も少なく娘の代は10名にも満たなかった。最高学年となった6年生の時に大事件が起きた。東京都代表に選ばれ、東日本大会出場が決まったのだ。保護者は大パニック。何しろこれまで経験もしていない大きな舞台。保護者もそのノウハウがない。宿泊の必要もあり宿の確保。現地での練習環境の確保に楽器の運搬。当時、私は保護者代表を仰せつかっていたが、なんとか無事に終えることができたので今では良い思い出になっている。
そんな懐かしい思い出を浮かべながら、素晴らしい演奏を楽しませてもらった。
実のところ学校間による差や教員の働き方改革など、吹奏楽においても課題がないわけではない。そうしたことにも向き合いつつ、この先も特色ある教育活動として吹奏楽クラブが武蔵野市で盛り上がっていけるよう応援をしていきたい。