東京都には62の市区町村があるのだが、そのうち52市区町村の首長が小池都知事に対して出馬要請を行ったとの報道があった。
新宿区長の吉住健一氏のポストによれば、「地方課題の現場に理解がある人を推すのは自然な流れで声をかけたら自然に集まりました」とのことだ。
小池知事に知事選3選出馬を続々要請 東京62市区町村のうち52の首長、都民ファ&公明も(日刊スポーツ)#Yahooニュース
— 吉住健一(新宿区長) (@yoshizumi_ken) May 28, 2024
都政と市区町村政は日々議論と連携をして仕事をしています
地方課題の現場に理解がある人を推すのは自然な流れで声をかけたら自然に集まりました
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なるほど、そういうものなのか。と、思いきや、その出馬要請に名を連ねている日野市長の大坪冬彦氏は東京新聞の取材に対して次のように答えている。
なぜか「出馬要請」になっていた…元々は「小池百合子都知事からの『応援依頼』だった」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330510
また、名を連ねていない稲城市長の高橋勝浩氏は取材に対してこう答えた。
(小池知事)本人が頭を下げることが筋だ。本人が立候補表明していないのに、何で支援表明しなければならないのか。
支援表明は出馬要請にすり替えられた。総合的に判断して、名を連ねなくて良かった。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330510
対して、当の本人である小池百合子知事は「私からの依頼はしていない」と真っ向から反論をしている。どちらの言い分が真実なのだろうか。
ただ日野市長は自身の選挙でも都民ファーストの支援を受けており、今回も要請にも名を連ねている。その立場にある市長がわざわざ真実を明かしているのだ。支援依頼が出馬要請にすり替えられたことが、よほど腹に据えかねたのではないだろうか。
首長であってもひとりの政治家個人であるため、選挙となれば誰かの応援をすることもあるだろう。例えば武蔵野市の小美濃安弘市長は元々は自民党の議員であるため、選挙となれば自民党や公明党の応援をするだろう。その際に肩書きとして武蔵野市長がついて回るのも名乗るのもなんの問題もないと私は考える。
今回はどうだろうか。 要請は東京都市区町村長有志の連名であるため、報道では市長名ではなく自治体名で報じられるケースがほとんどで、まるで武蔵野市として小池都知事を応援をすると市長が宣言しているかのような印象だ。そのような印象を与える報道は市長として本意なのか不本意なのか、そこは明確にして必要な発信を行なってもらいたい。さらに小美濃市長はどちらからの要請なのか真実を明らかにするべきではないだろうか。