ホーム武蔵野市議会小美濃市長に対する問責決議が可決 猛省決議に続いて立て続け 前代未聞

小美濃市長に対する問責決議が可決 猛省決議に続いて立て続け 前代未聞

 6月28日に開かれた令和6年第2回武蔵野市議会定例会本会議に議員提出議案として、「小美濃市長に対する問責決議」が提出され、賛成多数で可決した。

 2024年5月9日の臨時本会議において、教育委員会教育長の任命に際し、人事に関する重大な情報を議会に報告しなかった等を理由とし、武蔵野市長及び副市長に支給する給料を減額する条例が市長より提案され、全会一致で可決された。また、併せて「武蔵野市長へ猛省を求める決議」も可決された。
 この議決から1か月もたたない6月6日に、小美濃市長は記者会見を行い、議会の同意を得ていない「議案第59号 武蔵野市教育委員会教育長の任命の同意について」を公表し、あたかも教育長が決まったかのような報道が候補者の実名を含めてなされた。
 ところが、6月17日に小美濃市長は、「より公正性、透明性に疑念を生じさせぬよう万全を期すため」との説明で議案を撤回した。このことで、教育長の不在がさらに続くことになり、市政運営へ大きな影響を与えることになった。
 撤回に至るまでに、議会からは教科書選定の重要な年に現役の教科書執筆者を選任することで公平性などに疑義が生じる可能性があるとの指摘がなされ、加えて、教育長人事議案の提案手法にも課題を残し、執行部と議会との信頼を失墜させる事態に及んでいる。議案提出者である市長の責任は重大である。
 よって、武蔵野市議会は、市長に対して、さらなる猛省を求めるとともに、今回の件を謙虚に総括し、信頼の回復を講ずるよう決議する。

小美濃市長に対する問責決議

 反対は自由民主・市民クラブ、市議会公明党、ワクワクはたらくの3会派。

 ワクワクはたらくは反対討論で 「今回は議会の指摘を受けての議案撤回なので賛成はしない。各方面に影響を及ぼしていることは反省してほしい」という趣旨を述べての反対だった。

 自由民主・市民クラブと市議会公明党は反対討論はなく反対の理由は不明。自由民主・市民クラブは前回の猛省決議でもその反対理由は不明だった。

 議長経験もあり、長らく議員を経験をした市長ということで、党派が違うとはいえ議会との信頼関係は重要視するだろうと考えていたのだが、教育長人事議案の提案にあたっての課題は大きく、執行部と議会との信頼関係を失墜させる事態となっている。

 今回の「小美濃市長に対する問責決議」が可決したことで、前回の「武蔵野市長へ猛省を求める決議」に続いての立て続けの決議である。これは武蔵野市議会でも前代未聞であり、市長は大いに反省をしてほしい。問責決議が可決はしたものの市長からは何の発言もなく、実際に反省をしているのかどうかは疑問だが、ぜひ態度や姿勢、結果で示してもらいたい。

小美濃市長に対する問責決議

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